
sugarless
新曲や新録のセルフ・カヴァーもあるとはいえ、基本的には“B面集”だ。(4)~(11)、(13)が、既発シングルからのアルバム未収録曲(ただし(7)の別ヴァージョンはアルバム『FAMILY』に入っている)。(8)など97年2月のデビュー・シングルの3トラック目に入っていた曲で、そこから2001年8月に出たばかりの最新シングル曲(11)まで4年半分の“GOLDEN BAD”。にもかかわらず、この統一感はどうだ。確固たる世界観によってこの一枚は貫かれている。 スガシカオのファンは男性、それも30代以上が多いとぼくはみるが、その最大の理由はこのひとが書く独特の苦い歌詞にあると思う。苦み走っているのでもなければ、ハードボイルドを気取っているのでもない。反語的とはいえ『Sweet』というアルバム・タイトルを付けたこともあるひとだ。核の部分に甘さ/やさしさ/もろさはむろんある。けれど、その上に含羞や諦めや感傷や人間不信や自己嫌悪を混ぜ込んだ暗色の絵の具が幾層にも塗り込められているので、ちょっと聴いただけでは“いやな感じ”ばかりが立ってしまう。 たとえば新曲の(1)は、曲名とは裏腹に“人魚の肉はものすごいニオイ”というのがキー・フレーズだ。大人になりたくないなどという甘えの隠喩として用いられているフレーズだが、こんなキモチワルイ喩えをわざわざするところに、三十男は反応してしまったりするわけだ。十代の頃の淡い恋を回想する(2)(森高千里にメロディのみ提供した曲に新たに作詞)にしても、このひとはどこか寒々と意地悪で、それゆえに青春の残酷な輝きが際立つような詞が成立する。現在のJ-POP界で、最も才能のある言葉の書き手であることは間違いない。 (3)を録音したのは意外だったが、汚れたデジタル音とクリーンなアコギのアルペジオ、控えめなストリングスがすれ違うアレンジは秀逸。背中を押してくれるような川村結花版とは違って、とてつもない寂寥感におそわれます。
专辑歌曲列表
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日语 大小:4.32 MB
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日语 大小:3.82 MB
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日语 大小:3.2 MB
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日语 大小:3.5 MB
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日语 大小:4.57 MB
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日语 大小:2.94 MB
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日语 大小:3.04 MB
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日语 大小:3.37 MB
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日语 大小:3.8 MB
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日语 大小:4.53 MB
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日语 大小:3.38 MB
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日语 大小:4.74 MB