2000年7月29日、ヨーロッパ・ツアー終了後、ロンドンのホテルのロビーで行なったシークレット・ギグのライヴ盤。まったく決めごとのない即興2セッションから始まり、ジョビンのカヴァー(4歳の女の娘もヴォーカルで参加!)、そしてオリジナル曲へと、プレイに参加したメンバーたちがリラックスしつつも、徐々に昂揚していく様子が記録されている。決めごとのなかで、日々の閃きを表現する通常のステージとは別の、ウラもの的な楽しさに満ちた作品だ。彼の出発点が、即興的な演奏にあることを知る人には楽しみもひとしお。 (鈴木祐) --- 2001年04月号